ライブハウスオーナーのブログ

ライブハウスを運営するオーナーのブログです。私と淡路明人くんにも手伝ってもらいながら、運営をしています。

バンドがインディーズでCDを出すメリット

日本レコード協会に所属しているレコード会社をメジャーレーベルと呼びますが、この日本レコード協会に属していないレコード会社に所属しているバンド・アーティストをひっくるめて「インディーズ」としています。ここで言うメジャーレーベルとは、ソニーやワーナー、東芝EMI、エイベックスやポニーキャニオンキングレコードを指します。
よく、メジャーレーベルに所属しているからプロ、インディーズレーベルのバンドはアマチュアという言説を目にしますが、これは古くからの慣習であり、明確な線引きとはなりません。プロでもテクニック的に稚拙な場合もあれば、アマチュアでも驚くほどの技術と音楽性を持つアーティストも少なくないです。しかし、かつてメジャーレーベルに所属していたバンドが敢えてインディーズレーベルからCDをリリースしたり、インディーズアーティストがメジャーからの勧誘を蹴ったり(後ろ向きではなく前向きな戦略的に)するという事例は珍しくありません。インターネットにより配信の仕方が多様化した現在、インディーズにおけるメリットにはどういったものがあるでしょうか。
レコード店の流通、販促に至ってはメジャーの方が有利と言わざるを得ません。メジャーレーベルの商品は、そもそもが会社の力で、資金をかけて大きく宣伝されていること、そしてレコード店で売れなかったときに返品が可能という点も大きく作用しています。基本的には大規模でないレーベルの場合、レコード店に買い取ってもらい返品不可の形をとっているため、店舗も避けがちです。
しかし、メジャーにないメリットも大いにあります。音楽性・バンドの個性を重視してもらえるということです。多くのメジャーアーティストにとって、レーベルの意向上「売れ線」を嫌でも意識させられ、意図しない音楽性や方向性を余儀なくされることも往々にしてあります。個性の強いバンド・アーティストがじわじわと売り上げを伸ばし、スターダムにというケースも非常に多いのです。アーティストの意思を尊重しつつ、個々のペースで販路を確保していけるというメリットは非常に大きなものとなります。