ライブハウスオーナーのブログ

ライブハウスを運営するオーナーのブログです。私と淡路明人くんにも手伝ってもらいながら、運営をしています。

淡路明人とグリーンジャイアント、一押しバンド

俺の一押しバンド、淡路明人くんとグリーンジャイアントについて書きたいと思う。

 淡路明人くんは私のライブハウスによく来ていたバンドマンです。ボーカル担当で、すごく才能があるやつなんですが、あまり前に出たがらないので、紹介をしておきます。

 

1.バンドの良い時期悪い時期

 

数えきれない程の多くのバンドの良い時期も悪い時期もたくさん見てきた。50歳を超えて尚、ライブハウスの経営者なんかをやっていると一目見て、すぐに売れていくだろうなというバンド、時間はかかるが売れてからは息が長く残りそうなバンド、すぐに辞めるバンド等の目利きをするのが得意になっていたりする。もちろん外れる時も多々あるが!!

 

かという俺も、昔はバンドをやっていた。18歳から27歳までだから、10年もやっていないのだけれど、今思うとあの頃はギラギラに輝いていたと思う。ライブにガンガン出て、お客さんを盛り上げて、終わったらメンバーと毎回飲み行って熱い話をして。気付いたら、メジャーデビューしてCDまでリリースしていた。

その時のことを考えると流行りの“タラレバ”ばかりが出てくるけど、売れなかったのが俺らの結果だったって今はやっと考えられるようになった。未練はもう全くない。

バンドを引退してからは、ライブハウスの経営者という形でずっと音楽には携わっている。俺は、やはりバンドの生演奏が一番好きだ。引退してからは、今の仕事が天職だとも本気で思えている。

バンドって世の中の人は知らないと思うが星の数ほどいる。世間に認知され自分達の音楽を聴いてもらえるバンドなんて、ほんの一握りだ。夢半ば散っていったやつらの方が圧倒的に多い。

 

2.ボーカルの淡路明人の魅力

 

そんな中で、ここ最近久しぶりに心の底から気になるバンドがいる。『グリーンジャイアント』だ。なんというか、グリーンジャイアントが初めてうちのライブハウスで演奏しているのを、たまたま煙草を吸いながらブースでみていた時、ドラマみたいに煙草をポロッと落としてしまったのを今でも覚えている。一瞬で心を鷲掴みにされたのだ。

ボーカルの淡路明人のイキイキと歌っているのを見ていると、俺はこういう音楽をやりたかったんだと素直に思った。

 

先日のTV番組のギタリスト特集に、音楽アーティストのMIYAVIさんが出演されているのを見ました。その時に、数年前の紅白歌合戦に登場して驚いた記憶もよみがえり、どんどんビックになっていくなと感じました。

 

3.淡路明人のプレイスタイル

 

現在のプレイスタイルになったのは10年程前で、その時もかなり驚きました。現在ギタリスト人口は多く、プレイスタイルも飽和している中、こういうアプローチがあったかと感嘆しました。ギターをベースのようなスラップ奏法で演奏し、パーカッシブな音も追加された独特のスタイルで、はじめて見た時は何をどうやっているんだと目が点になりました。こういう独自のスタイルを確立した人は評価されてきているので、絶対後々MIYAVIさんも評価されるだろうと思っていましたが、紅白歌合戦に出るまでになるとは予想外だった。

 

もともと友達から教えてもらって聞き始めたんだが、音楽アーティストとして歩み始めるDué le quartzというバンドの頃から聞いているので、演奏技術の向上にも驚いている。このバンドはビジュアル系バンドで、音楽的にも激しいというか、ハードロックという感じで、ギターもそういった音楽の奏法だ。

 

そして、年齢的にも若かったということもあり、あまり上手いという印象は受けなかった。その後、ソロとしての活動となり、曲もポップなロックという感じのものが多くなり、演奏もかなり上達したなと思っていた。そして、現在のプレイスタイルとなり、海外に渡って腕を磨き、もはやどうやっているのか分からないくらいの難解な演奏をされるようになっていた。

 

その影響力はかなり高く、最近ではギターでスラップ奏法を取り入れたり、そのような奏法を解説したりと日本のギター界を動かしたといっても過言ではない。また、一般的な知名度も上がっているので、これからギターを始める人にも影響を与えると思うし、今後後世に語られるギタリストであるとも思う。

 

MIYAVIもそうだけどグリジャもすごい。自分の目利きがどうとか審査をする基準ではなく、グリーンジャイアントに関しては応援したいとただ単純に思えた。そう思えるバンドな長年この業界をやっていてもごくまれなものである。今後の活躍を期待したいです。

 

4.バンドの種類

 

バンドは大きく2種類に分けられれる。それがメジャーとインディーズである。後者は、自分たちで作ったCDや音源を、自分たちで売るという形態を取る。淡路明人さんはまさに、この形態であると言える。メジャーのレーベルに所属しない、あるいは所属する前のグループのことを指す。

彼らはとても多くの魅力を持っている。メジャーデビューをしていないバンドなので、荒削りな印象を抱くことが多いが、それだけに、自分たちのメッセージをとてもストレートに伝えようとする傾向がある。メジャーならではの制約も少なく、生の感情がそこには込められており、聞いていてとても心に突き刺ささる。メッセージ性の強さやまっすぐさがとても魅力的で、応援したくなる要素が多い。

 

より身近な存在である点もインディーズの良いところ。路上や比較的こぢんまりしたライブハウスで演奏をしていることが多く、見に行くのにもあまりお金がかからない。観客もそこまで多くなく、距離も自然と近くなる。物理的にも精神的にも近い存在として応援することができるので、ファンとの交流も親密になりやすく、お互いに顔を覚えることもザラ。いつも応援ありがとう、などの言葉をもらうことは、ファンとしては大きな喜び。

 

ライブハウスでのライブになると、単独ではなく他のグループを見ることもできる。気に入ったグループがいれば声をかけ、曲に対する思い入れなどを直接聞くこともできる。それをきっかけにまた応援するバンドが増えることもよくある。

共に成長を歩んでいけるところが、インディーズバンドの良いところ。少しずつ楽曲やテクニックなどを含めて成長していく様を直に感じることができる。人気が出てきてメジャーデビューを果たすと、とても感慨深いものがあるし、苦労していた時代を共有しているので思い入れはさらに強くなる。

 

バンドのメンバーも、昔から応援してくれているファンのことは忘れない。その辺りの心の交流を感じることが出来るのも、インディーズの大きな魅力の1つである。

 

5.淡路明人の独自の魅力


ボーカルの淡路明人のバンドには、独自の魅力があります。メジャーレーベルのアーティストにはない良さがあるので、多くの人を惹きつけて、爆発的な人気の出ることがあります。インディーズのバンドの良さの一つは、自由な表現の仕方です。メジャーのバンドは、制約があって、過激なことを表現できません。

過激なことが良いとは限らないのですが、中途半端な表現よりは、カタルシスをもたらします。音楽は世の中の不満を昇華させるものでもあります。政治や経済に不満を持っても、破壊活動をすることはできません。そんな行動は非生産的で、多くの人の迷惑になります。

しかし、不満や怒りを音楽に変えて表現すれば、人の心を打つものになることがあります。

 

メジャーのアーティストは一般に過激なことは表現できません。メジャーレーベルの会社は他の会社とつながりを持っており、自分の会社が過激なアルバムを発表したら、他の会社から非難されることがあります。インディーズの会社だったら、こんなことを心配する必要はありません。独立して経営しているので、他の会社からクレームが来ることはありません。警察や右翼団体に目を付けられることはあります。それはマイナスの要素ですが、音楽を第一に考えていたら、それを突っぱねるでしょう。

バンドの中には、ずっとインディーズに所属し続ける人たちがいます。メジャーに行かないので、レコードの売上は上がりません。

 

それでも、自由な創作活動をできることを歓迎して、インディーズの世界にとどまり続けるのです。これは本人たちにとっても、良いことになります。メジャーに行ったら、とにかく売れなければいけません。

 

そのプレッシャーの重圧は、かなりのものになることがあります。それによって、ドラッグに手を出して自滅するミュージシャンもいます。独立系のレーベルに所属しておけば、売れなければならないと言う重圧はありません。さらに自由に音楽作りができて、多くの人にアピールします。

 

6.差別化が重要

 

音楽業界に限らず、ビジネスの世界では他者の差別化が重要です。他とは違うものを制作することで、新たな市場を開拓することができます。逆に他者と同じものを作っていれば、市場は飽和状態となり作品の価値は低下します。音楽業界は常に新しい才能を持ったアーティストを求めています。

 

他の誰とも違う個性的な作品を作ることができるアーティストになるためには、いくつかのポイントがあります。まずジャンルを問わず、最初は模倣から入ります。自分が何を良いと感じるかという点を明確にすることが重要です。またアーティストが奏でる楽器にも様々なものがあります。

 

ピアノやヴァイオリン、ギターなど多くの楽器の中でそれぞれが最も良いと感じた楽器を選択します。さらにギターならばエレキギターアコースティックギターか、スチール弦かナイロン弦かなどの違いがあります。またエレキギターを選択した場合には様々なアンプやエフェクターを使用します。エフェクターは大きく歪み系と空間系に分類できます。歪み系はエレキギター倍音を強調し、ヴァイオリンやチェロのような音に変える機能を有しています。歪み系にもオーバードライブやディストーションなどの種類があります。

 


7.淡路くんの楽器テクニック

 

淡路くんの個性的な作品がどこからきているか?ということにも触れておきますが、
楽器が持つ本来の音の良さを最大限に引き出すことが個性的な作品を作るための鍵です。エレキギターで考えるならばオーバードライブとディストーションでは同じ歪み系に属しますが、根本的な音色に違いがあります。あらゆる楽器にはその楽器が本来持っている個性があり、アーティストはその最も良い音を引き出すのが仕事です。ゼロから全てを作るのではなく既存のジャンルや過去のアーティストのプレイスタイル、楽器そのものの個性をミックスする中で自分の心に最も響く音楽が生まれます。
自分の心に最も響く音は何かという点を追究することで、他者とは違う自分だけの個性的な作品を作ることができます。無理に個性を出そうとするのではなく、過去の人々の作品を模倣し楽器そのものが持つ個性を追究して自分の心に最も響く音を探すことが重要です。

 

8. 淡路くんの苦労話

 

淡路くんの苦労話をよく聞かされているので、その内容も記載しておきましょう。

 

まず、インディーズバンドの説明からです。インディーズバンドとは大手のレコード会社と契約せずに活動している人たちのことです。メジャーバンドは大手レコード会社のサポートを受けて活動しているので、宣伝やCDなどグッズ販売も手広く行うことができます。

 

しかしインディーズバンドの場合には宣伝に費用をかけることができず、CDなどの販売経路も限られます。それでもインディーズとして活動しているバンドは多く、メジャーなアーティストより有名な場合もあります。何より自分たちの望む音楽活動ができるという点が魅力です。

 

大手のレコード会社に所属するアーティストはプロデュースを受けることになります。自分たちの本当に望む活動ができない場合も存在します。メジャーとインディーズどちらがアーティストにとって望ましい活動形態かは一概に決めることができません。

 

宣伝費やグッズの販売経路が限られるインディーズでも全国的に根強いファンを持つアーティストが存在します。また大手のレコード会社と契約を結ぶと、収益に占めるアーティストの取り分が小さくなるという特徴もあります。まさにここが悩みどころなのだそうです。

 

大手のレコード会社と契約せずに自分たちで活動している人たちの中には、売上自体は小さくても取り分はメジャーなアーティストより多い事例が見られます。

 

確かに大手のレコード会社と契約を結べば豊富な宣伝費に加えて様々な販売経路でCDなどを販売することができます。アーティストにとって重要なのは自分たちが望む活動を行いながら一定の収入を確保することです。

 

現在ではインターネットの動画投稿サイトなども存在しており、自分たちで動画を制作してインターネット上で販促活動を行うことができます。

 

大手のプロダクションに所属するアーティストやアイドルなどもインターネット番組を作るなどによりアピールを行っています。必ずしもメジャーデビューすることがアーティストとして成功する上で必要となるわけではありません。

 

魅力的な作品を作り多くのファンを獲得する実力があれば、パフォーマンスも経営も全て自分たちで行った方が合理的な場合も存在します。